SSDの1GB当たりの単価は、10年ほど前に比べると9円前後となり、500GBクラスでも3,000程度と非常に買い求めやすくなりました。
筆者の自作PCには、長年120GBクラスを使っていましたが、2年ほど前に250GBクラスにクローン換装して余裕が出来たと喜んでいました。
しかし、この記事を書いている内に内心500GBクラスにしておけば良かったかな?と、後悔の念が沸き起こっているのも事実です。
当時は、このようなブログ記事も書いていませんでしたし、ましてや信頼度・耐久性なんて言う概念も持ち合わせていませんでしたからね。
そこで、読者の皆さんには私のような失敗をされない為に、この商品を選んでおけば当分後悔はしないでしょうというものを500GB、1TBクラスの容量別に各5点計10点、信頼度と耐久性を基に算出した総合コスパ値を使って紹介して行きたいと思います。
尚、価格については2021年7月24日時点のものを使用しており、時間の経過により機種自体の入れ替わりや、計算結果に変動があると思いますので、その点はご容赦をお願い致します。
おすすめの商品10選
おすすめの容量が500GBと1TBなので、まず500GBクラスのおすすめ商品を紹介します。
500GBクラスおすすめの商品5選
まず、500GBクラスの総合コスパ一覧表をご覧ください。
順位 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|
メーカー名 | SAMSUNG | CFD | PLEXTOR | WesternDigital | SanDisk |
容量 | 500GB | 480GB | 512GB | 500GB | 500GB |
型番 | 870 EVO MZ-77E500B/IT | CSSD-CG3VW | M8VC Plus PX-512M8VC+ | WDS500G 2B0A | SDSSDH3- 500G-J25 |
平均故障寿命 MTTF(時間) | 1,500,000 | 2,000,000 | 2,500,000 | 1,750,000 | 1,750,000 |
5年信頼度(%) R=(e^(-λ/100)*5)*100 | 97.122 | 97.834 | 98.263 | 97.529 | 97.529 |
総書き込み可能 容量TBW(TB) | 300 | 240 | 280 | 200 | 200 |
価格 | 7,398 | 7,040 | 8,008 | 7,156 | 7,304 |
信頼度コスパ (%/1000円) | 13.13 | 13.9 | 12.27 | 13.63 | 13.35 |
耐久性 コスパ(TB/1000円) | 40.55 | 34.09 | 34.97 | 27.95 | 27.38 |
総合コスパ (1000円当たり) | 53.68 | 47.99 | 47.24 | 41.58 | 40.73 |
1位 SAMSUNG 870 EVO シリーズ
1位は、SAMSUNG 870 EVOシリーズの MZ-77E500B/ITです。
平均故障寿命MTTFが、1,500,000時間(171.2年)、総書き込み可能容量TBWが唯一300TBで、総合コスパは49.76とトップです。
SAMSUNGのSSDは、価格が割と高めなのですがこのクラスに大分力を入れているようです。
2位 CFD CG3VW シリーズ
2位は、CFDのCG3VWシリーズの CSSD-S6H4GCG3VWです。
平均故障寿命MTTFが、2,00,000時間(228.3年)と1位のSAMSUNGの製品より長いですが、総書き込み可能容量TBWが240TBとSAMSUNGの300TBより60TB少ない事が響きました。
しかし、総合コスパ値は48.20と僅差で、甲乙つけ難いというのが正直な感想です。
3位 PLEXTOR M8VC Plus シリーズ
3位は、PLEXTOR M8VC Plusシリーズの PX-512M8VC+です。
平均故障寿命MTTFが、2,500,000時間と断トツ1位、総書き込み可能容量TBWも1位のSAMSUNG 300TBに匹敵する280TBでトップクラスですが、価格が後1,000円安ければ間違いなく1位となるでしょう。それ位パフォーマンスが高い製品です。
4位 WesternDigital BLUE シリーズ
4位は、WesternDigital BLUEシリーズ WDS500G2B0Aです。
平均故障寿命MTTFが、1,750,000時間(199.8年)、総書き込み可能容量TBWが200TBで、総合コスパは46.67でまずまずの値です。
更に、5年信頼度は1位のSAMSUNGより0.4%ほど高く優秀です。
しかし、総書き込み可能容量TBWが200TBとSAMSUNGの300TBの2/3の200TBなので、耐久性コスパで大きく負けてしまい、総合コスパでは3位に甘んじました。
5位 SanDisk ウルトラ 3D シリーズ
5位は、SanDisk の ウルトラ 3Dシリーズ のSDSSDH3-500G-J25です。
平均故障寿命MTTFが、1,750,000時間(199.8年)、総書き込み可能容量TBWが200TBと4位のWesternDigital BLUEシリーズと同一で、総合コスパの違いは価格面だけによるものです。
価格がこなれて来れば、WesternDigital BLUEシリーズと同率4位と言えます。
1TBクラスおすすめの商品5選
まず、1TBクラスの総合コスパ一覧表をご覧ください。
順位 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|
メーカー名 | ADATA | SAMSUNG | Crucial | SanDisk | WesternDigital |
型番 | Ultimate SU650 ASU650SS- 960GT-R | 870 EVO MZ-77E1T0B/IT | CT1000BX500 SSD1 | ウルトラ 3D SDSSD H3-1T00-J25 | WD Blue 3D NAND WDS100T 2B0A |
容量 | 960GB | 1TB | 1TB | 1TB | 1TB |
平均故障寿命 MTTF(時間) | 2,000,000 | 1,500,000 | 1,500,000 | 1,750,000 | 1,750,000 |
5年信頼度(%) R=(e^(-λ/100)*5)*100 | 97.834 | 97.122 | 97.122 | 97.529 | 97.529 |
総書き込み可能 容量TBW(TB) | 560 | 600 | 360 | 400 | 400 |
価格 | 10,796 | 14,214 | 11,080 | 12,483 | 12,866 |
信頼度コスパ (%/1000円) | 9.06 | 6.83 | 8.77 | 7.81 | 7.58 |
耐久性 コスパ(TB/1000円) | 51.87 | 42.21 | 32.49 | 32.04 | 31.09 |
総合コスパ (1000円当たり) | 60.93 | 49.04 | 41.26 | 39.85 | 38.67 |
1位 ADATA Ultimate SU650シリーズ
1位は、ADATAのUltimate SU650シリーズのASU650SS-960GT-Rです。
平均故障寿命MTTFが、2,00,000時間(228.3年)、総書き込み可能容量TBWは2位のSAMSUNGの600TBに及びませんが40TB差の560TBで、書き込み耐性もトップクラスです。
従って、総合コスパは56.08と価格の値ごろ感と併せて堂々の1位です。
惜しむらくは、容量が960GBと少し小さいことですね。
もっとも、他機種が1TBと言っても実容量は、約931GB
この機種のように960GBであれば、約894GBが実容量です。
2位 SAMSUNG 870 EVOシリーズ
2位は、SAMSUNGの870 EVOシリーズのMZ-77E1T0B/ITです。
平均故障寿命MTTFが、1,500,000時間(171.2年)と3位以下グループと同水準ですが、総書き込み可能容量TBWが600TBとトップクラスです。
但し、同社の500GBクラスと違い価格が高めなので、総合コスパが49.04と2位に甘んじました。
3位 Crucial BX500シリーズ
3位は、CrucialのBX500シリーズのCT1000BX500SSD1です。
平均故障寿命MTTFが、1,500,000時間(171.2年)と選択した5機種の中ではSAMSUNGと同一で一番低いグループで、書き込み耐性も4位5位機種よりも低い360TBですが、価格も同様に一番安くハードな使い方をしないのであれば、悪くはないと思います。
4位 SanDisk ウルトラ 3Dシリーズ
4位は、SanDisk ウルトラ 3DシリーズのSSD SDSSDH3-1T00-J25です。
平均故障寿命MTTFは、2位のSAMSUNG 870EVOや3位のCrucial BX500シリーズの1,500,000時間より長い1,750,000時間で、総書き込み可能容量TBWが400TBと3位のCrucial BX500シリーズよりも高いですが、価格で負けています。
もし、価格が11,000円台になれば3位上昇する力を秘めている機種です。
5位 WesternDigital BLUE シリーズ
5位は、WesternDigital BLUEシリーズのNAND SATA WDS100T2B0Aです。
平均故障寿命MTTFは、2位のSAMSUNG 870EVOや3位のCrucial BX500シリーズの1,500,000時間より長い1,750,000時間で、総書き込み可能容量TBWが400TBと3位のCrucial BX500シリーズよりも高いですが、価格で負けています。
この機種もSanDisk ウルトラ 3Dシリーズと同様に、価格が11,000円台になれば3位上昇する力を秘めている機種です。
最後のまとめに入る前に「信頼度」について、少し解説をさせて頂きます。
信頼度とは
信頼度とは、故障率の逆数です。
例えば、10年に1回故障する機械の故障率は、
1/10=0.1=10%です。
信頼度の公式は、
信頼度:R=e^-λt
e:ネイピア数(自然対数の底)= 2.71828182845904523536……
λ:故障回数=1回
t:故障するまでの時間=平均故障寿命=MTTF
仮定の話で、そのSSDを平均故障寿命まで使った場合には、どんなにその時間が長くて優秀でも最終の信頼度は、全て36.788%になります。
逆に言えばどんなに平均故障寿命か長くても、最終的には36.788%の信頼度でしかなく、63.212%の確率で故障するということになりますので、この平均故障寿命の長さを100%鵜呑みにする事は出来ないと言えます。
ただ、5年10年の期間では故障率、信頼度に若干の差がありますので、比較検討する価値はあると言う事です。
まとめ
- 500GBクラスのおすすめトップは、SAMSUNG 870 EVOシリーズ
- 1TBクラスのおすすめトップは、ADATAのUltimate SU650シリーズ
となりました。
この記事では、5年信頼度と書き込み耐性を価格で割った合計値の総合コスパと言う概念で比較しましたが、SSDの性能は「CrystalDiskMark 」の一番下に表示されている「QD1のランダムリード/ライト値」が実際に日常使用における速度の体感に影響しますので、その値もメーカー仕様表などで参考になさって下さい。
おすすめの容量を500GBクラスと、1TBクラスにした理由は、下記別記事に詳しく紹介させて頂いていますので、ご参考になさって下さい。
又、SSDのおすすめのメーカーについては、下記別記事に詳しく紹介させて頂いていますので、ご参考になさって下さい。
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