ナノと言う言葉は、自作PCをする人にとっては、CPUの世代によりプロセスルールがどんどん短くなり、新しく高性能だと言う印象で馴染みが深いと思います。
Intel CPU などにおいて、最近の10年間で32nm→22nm→14nm→10nmと言うように、その世代が上がる毎に短くなり、性能を表す指標として用いられています。
しかし、現実的には1nm(ナノメートル)と言っても何mmなのか見当も付きませんし、実感が湧きません。
そこで、この記事ではナノとは何かの、そもそも論から始めナノに関するその他の情報や、ナノメートルmm換算機なども用意しましたので、ご覧になってください。
n(ナノ)とは
ナノとは、国際単位系(SI)における接頭辞(構成要素)の一つで、10-9 倍の量であることを示します。
10のマイナス9乗と言ってもピンと来ませんから、小数点以下の0を実際に表示しますと、
10-9= 1/1 000 000 000 = 0.000 000 001 = 1/10億
となります、小数点以下の桁数が分かり易いように3桁ずつ半角スペースを入れています。
ナノは単位ではない
ナノは、よく単位と勘違いされますが物の数量の単位である「圧力、エネルギー、温度、周波数、長さ、速さ、面積etc」の頭に付ける(接頭辞)によりそれら数量の大小を表すものです。
国際単位系の7つの基本単位
国際単位系では皆さん良くご存知で馴染みのある量を表す7つの基本単位があります。
7つの基本単位表
単位の名称 | 単位の記号 | 物理量 |
---|---|---|
メートル(meter) | m | 長さ |
キログラム(kilogramme) | kg | 質量 |
秒(second) | s | 時間 |
アンペア(ampere) | A | 電流 |
ケルビン(kelvin) | K | 熱力学的温度 |
モル(mole) | mol | 物質の量 |
カンデラ (Candela) | cd | 光度 |
例えば、長さの単位記号である1メートルmに1 000の量を表すキロkを付けると、1 000m=1km、基本単位ではありませんがHDDやSSDの記憶容量を表す1バイト(Byte)に1 000 000=100万を表すメガ(mega)を付けると100万(Byte)=1メガバイト(MB)と言うような具合です。
最近では、食べ物の量を表す「メガ盛り」とか「ギガ盛り」など、超大盛を表現する接頭語として使われたりしてますね。終いには「テラ盛り」何かが出そうですね。
これらの頭に付く数量の大小を表すのが、接頭辞と言うものです。
ナノ以外のSI接頭辞
接頭辞の名称 | 記号 | 係数 | 10^n |
---|---|---|---|
ヨタ (yotta) | Y | 10^24 | 1 000 000 000 000 000 000 000 000 |
ゼタ (zetta) | Z | 10^21 | 1 000 000 000 000 000 000 000 |
エクサ (exa) | E | 10^18 | 1 000 000 000 000 000 000 |
ペタ (peta) | P | 10^15 | 1 000 000 000 000 000 |
テラ (tera) | T | 10^12 | 1 000 000 000 000 |
ギガ (giga) | G | 10^9 | 1 000 000 000 |
メガ (mega) | M | 10^6 | 1 000 000 |
キロ (kilo) | K | 10^3 | 1 000 |
ヘクト (hecto) | h | 10^2 | 100 |
デカ (deca) | da | 10^1 | 10 |
- | - | 10^0=1 | 1 |
デシ (deci) | d | 10^-1 | 0.1 |
センチ (centi) | c | 10-^2 | 0.01 |
ミリ (milli) | m | 10^-3 | 0.001 |
マイクロ (micro) | μ | 10^-6 | 0.000 001 |
ナノ (nano) | n | 10^-9 | 0.000 000 001 |
ピコ (pico) | p | 10^-12 | 0.000 000 000 001 |
フェムト (femto) | f | 10^-15 | 0.000 000 000 000 001 |
アト (atto) | a | 10^-18 | 0.000 000 000 000 000 001 |
ゼプト (zepto) | z | 10^-21 | 0.000 000 000 000 000 000 001 |
ヨクト (yocto) | y | 10^-24 | 0.000 000 000 000 000 000 000 001 |
ナノとは、10^-9の量を表す接頭辞(接頭語)です。
1mは1mですが、1mは何mmでしょうか?
答えは、1 000mmですが、それは1mは100cm、1cmは10mmですから100cm×10mm/cm=1 000mmとなりますね。
そうすると、1nm(ナノメートル)は、何mmになるのでしょうか?
Intel i5-12400F 6コア12スレッド、ベースクロック2.5GHz、ターボブーストクロック4.4GHz、プロセスルール10nm 第12世代最新CPUです。
1nm(ナノメートル)は何mm?
1m(メートル)=10 3 mm(ミリメートル)=1 000mmですから
1(nm)=1×10-9 (m)×10 3 (mm)=(1/1 000 000 000)×1 000=0.000 001mm =10 -6 mm=1/1 000 000mm
=1/100万 mm
因みに、10 -9 ×10 3 =10 (-9+3) = 10 –6 となります。
ナノメートルmm単位換算計算機
まとめ
ナノと言う言葉は、冒頭にお話したCPUのゲート長だけでなく、広義に「ナノレベルの微細加工」「ナノテクノロジーによる精密加工」などのように用いられ、分子レベルの細かさを表す代名詞のような存在と言えます。
最後にまとめると、
1ナノメートルとは、(1/10億)メートル、或いは(1/100万)ミリメートルと言う事です。
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