2022年8月現在、最新型のスマホ画面の大きさは6.5~6.8インチですが、使い易さの点で言えば筆者は5インチ台後半の大きさがちょうど良いと感じます。
そこで、この記事では5インチクラスのスマホ画面のサイズ感について、原寸大の図面を表示しますので、実感して頂ければと思います。
併せて、画面サイズと縦横画素数から画面の縦横の大きさ、その他を算出する計算機も用意しておりますので、使ってみて下さい。
そもそもスマホサイズの5インチってどこを指すものなんでしょうか。
スマホのインチサイズはどこの事?
スマホでもパソコンのディスプレイでも、その大きさを表す指標として大きい小さいは関係なくディスプレイの対角線の距離(対角線長)をインチ数で表現します。
5インチのスマホであれば、対角線長は5インチ×25.4(mm/インチ)=127mm となります。
これを図示すると次のように5インチ(127mm)の半径の円周上であれば、極端な話どこでも5インチサイズになります。
下の図では、例として縦横比1:1の正方形と、2.13:1の長方形を表示しましたが、どちらも5インチサイズです。真っ四角な5インチサイズのサイコロみたいなスマホは絶対にないでしょうけどね。
因みに、2つの画面面積を計算すると分かるのですが、面積が一番大きいのは縦横比1:1の正方形で、縦横比が大きくなるにつれ同じ5インチサイズでも画面面積は小さくなります。
スマホのサイズの一つの大きな指標として対角線長をインチで呼称しているので、画面面積も平方インチにするために縦横の長さを25.4mmで割ってインチに換算して計算しています。
(計算例)
1:1の正方形面積=(89.8/25.4)×(89.8/25.4)=12.50(平方インチ)
2.13:1の長方形面積=(115/25.4)×(53.89/25.4)=9.61(平方インチ)
23%ほど画面面積が減少しています。
5インチスマホのサイズ感
5.4インチから5.8インチまでの5インチクラスの代表的な機種を6台選定して、CADで原寸大の図面を書き、更にそれらを重ね合わせた図面も用意しましたので、ご覧になって下さい。画像をクリックすると原寸大になります。
5.4インチ~5.7インチクラス
まず、5.4インチ、5.5インチ、5.7インチ3機種の横並び図面です。
5.4インチのIPhone 12 miniが縦横比2.17と一番数値が大きい分、縦長の印象ですね。
次に、重ね合わせた図面です。右下角を基準点にしています。
5.4インチのIPhone 12 miniの縦横比が一番大きい分、5.7インチのGalaxy Note3、5.5インチのXperia Ace Ⅲ と高さはほぼ一緒です。
5.8インチクラス
5.8インチクラス3機種の横並び図面です。
こちらの3機種は、縦横比が2.11~2.17とほぼ同じなので差異は感じません。
次に、3機種の重ね合わせ図面です。右下角を基準点にしています。
ほぼ同一の感じですね。
5.4インチ~5.7インチの3機種と、5.8インチ3機種の集合図面です。
5.8インチクラスでも縦横比は変わらず2.11~2.17ですが、やはり高さの増加分が大きく出て、幅も高さの増加分の半分程度が増えて一回り大きく感じますね。
5.8インチでは5.7インチまでのクラスと明らかにサイズに差が出て、一つの境界点のような感じがします。
スマホサイズの要素
スマホサイズの主要素は、ディスプレイと同じく画面の対角線長が大きい事は言うまでもありません。
しかし、事実上の持ち手幅の限界から縦横比(画面幅・高さの比率)が大きくなり、表示面積の比例増加が難しくなって来ているのも事実です。
画面サイズ、縦横比、画面面積比較表
5インチサイズの主要製品の画面サイズ、画面面積比較一覧表を掲載します。
実際の幅や、持った感覚はベゼルの幅や本体の厚みの違いにより変化しますので、それらの要素は考慮せずに、画面幅は単純に計算した結果を掲載していますが、同一サイズでは縦横比と表示面積は反比例します。
「画面サイズ、画面面積比較表」
メーカー・機種名 | 計算式 | iPhone XS | Aquos Sense4 |
---|---|---|---|
画面サイズ(in) | ① | 5.8 | 5.8 |
縦解像度(Pix) | ② | 2436 | 2280 |
横解像度(Pix) | ③ | 1125 | 1080 |
縦横比 | ④=②/③ | 2.17 | 2.11 |
角度(θ)rad | ⑤=ATAN(③/②) | 0.4326 | 0.4424 |
画面幅(mm) | ⑥=①×25.4×SIN(θ) | 61.76 | 63.07 |
画面高(mm) | ⑦=①×25.4×COS(θ) | 133.75 | 133.14 |
解像度(ppi) | ⑧=②/(⑦×25.4) | 463 | 435 |
画面面積(in^2) | ⑨=(⑥/25.4)×(⑦/25.4) | 12.8 | 13.02 |
アスペクト比 | 16.24:7.5 | 19:9 |
メーカー・機種名 | 計算式 | Galaxy A20 SC-02M | 富士通 arrows U |
---|---|---|---|
画面サイズ(in) | ① | 5.8 | 5.8 |
縦解像度(Pix) | ② | 1560 | 2280 |
横解像度(Pix) | ③ | 720 | 1080 |
縦横比 | ④=②/③ | 2.17 | 2.11 |
角度(θ)rad | ⑤=ATAN(③/②) | 0.4324 | 0.4424 |
画面幅(mm) | ⑥=①×25.4×SIN(θ) | 61.73 | 63.07 |
画面高(mm) | ⑦=①×25.4×COS(θ) | 133.76 | 133.14 |
解像度(ppi) | ⑧=②/(⑦×25.4) | 296 | 435 |
画面面積(in^2) | ⑨=(⑥/25.4)×(⑦/25.4) | 12.8 | 13.02 |
アスペクト比 | 13:6 | 19:9 |
メーカー・機種名 | 計算式 | Google Pixel 4a | Galaxy Note3 |
---|---|---|---|
画面サイズ(in) | ① | 5.8 | 5.7 |
縦解像度(Pix) | ② | 2340 | 1920 |
横解像度(Pix) | ③ | 1080 | 1080 |
縦横比 | ④=②/③ | 2.17 | 1.78 |
角度(θ)rad | ⑤=ATAN(③/②) | 0.4324 | 0.5124 |
画面幅(mm) | ⑥=①×25.4×SIN(θ) | 61.73 | 70.98 |
画面高(mm) | ⑦=①×25.4×COS(θ) | 133.76 | 126.19 |
解像度(ppi) | ⑧=②/(⑦×25.4) | 444 | 386 |
画面面積(in^2) | ⑨=(⑥/25.4)×(⑦/25.4) | 12.8 | 13.88 |
アスペクト比 | 13:6 | 16:9 |
メーカー・機種名 | 計算式 | Xperia Ace Ⅲ SO-53C | iPhone12 mini |
---|---|---|---|
画面サイズ(in) | ① | 5.5 | 5.4 |
縦解像度(Pix) | ② | 1496 | 2340 |
横解像度(Pix) | ③ | 720 | 1080 |
縦横比 | ④=②/③ | 2.08 | 2.17 |
角度(θ)rad | ⑤=ATAN(③/②) | 0.4486 | 0.4324 |
画面幅(mm) | ⑥=①×25.4×SIN(θ) | 60.59 | 57.48 |
画面高(mm) | ⑦=①×25.4×COS(θ) | 125.88 | 124.54 |
解像度(ppi) | ⑧=②/(⑦×25.4) | 302 | 477 |
画面面積(in^2) | ⑨=(⑥/25.4)×(⑦/25.4) | 11.82 | 11.1 |
アスペクト比 | 18:7.9 |
メーカー・機種名 | 計算式 | iPhone 13 mini |
---|---|---|
画面サイズ(in) | ① | 5.4 |
縦解像度(Pix) | ② | 2340 |
横解像度(Pix) | ③ | 1080 |
縦横比 | ④=②/③ | 2.17 |
角度(θ)rad | ⑤=ATAN(③/②) | 0.4324 |
画面幅(mm) | ⑥=①×25.4×SIN(θ) | 57.48 |
画面高(mm) | ⑦=①×25.4×COS(θ) | 124.54 |
解像度(ppi) | ⑧=②/(⑦×25.4) | 477 |
画面面積(in^2) | ⑨=(⑥/25.4)×(⑦/25.4) | 11.1 |
アスペクト比 | 13:6 |
- 解像度とは、1インチ当たりの画素数(ppi=pix/in)を表します。
- 画面面積は、そのままの事ですが単位は平方インチ(in^2)です。
- アスペクト比は、縦横画素数の最大公約数を求め、それぞれをその最大公約数で徐した結果の数値が縦横のアスペクト比になります。
詳しくは、ウィキペディアをご覧下さい。
画面縦横、面積計算機
画面の大きさ(インチ)と縦横の解像度が分かれば、画面の縦横の寸法(mm)や、面積(in^2)が計算出来る計算式です。
まとめ
5インチスマホと言っても、5インチ前半から後半まで色々と種類はありますが、筆者の感覚では5.8インチ位が一番手に馴染みやすく、この辺りのサイズが片手持ちの限界のような気がします。
縦横比は、既に2.0を超えて2.2近くになり従来のアスペクト比16:9(縦横比1.78)はとっくに崩れてしまい、持ち手幅の限界から縦に伸ばして横はさほど伸ばさないスタイルが顕著になって来ました。
先に言いましたが、
6インチを越えるサイズについては、下記記事をご覧ください。
上記以外のインチ関連記事については、下記からご覧下さい。
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